死なない転職

死に場所を探さない

なんて優雅な自傷行為

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 献血に行った。でも私は献血が苦手で、もっと言うなら注射が苦手だった。だって、注射は痛い。痛みにひどく弱い。
 今週の月曜日のこと、就職先も決まらず自分もうまく動けず窒息し そうになったときがあった。しかし家には帰りたくなかった。余計 に窒息してしまいそうだったから。正論は反論できない分タチが悪 い。きっと正論に押し潰されて窒息死してしまった人がいるだろう なと思った。私も死にそうだったから。
 そうだ、献血に行こう。私はそう思った。私は献血が苦手で注射が苦手だ。痛みが嫌いだから。だからこそ献血に行こうと思った。な んだか身体を傷つけたくなってしまったし。しかし私は臆病で痛み が苦手なのでせいぜい身体のどこかを掻き毟るとか身体のどこかに 思いっきり爪を立てるとか、そういうことしか出来ない。だから合法的に痛みを与えてもらおうと思ったのだった。苦手なことをして自分を傷つける意味合いもあった。
 しかし地元の最寄りの献血会場は受付時間を二時間ほど過ぎていたどころか、今年の初めに閉鎖されていたのだった。私はがっくりし て、自分を罰したい気持ちがだけが残って、湿気った花火みたいだ った。罰したくても私は自分に甘いし弱いから何も出来ない。窒息しそうな息苦しさだけが残って、結局とぼとぼ歩いて本屋に行った 。適当に何冊か立ち読みしてから親に迎えに来てくれと頼んだ。こ こで親に頼まなきゃ行けないのが最高にダサいよね。こんな年にも なって親が居ないと生活が成り立たないのが最高にダサい。 田舎は車がないと何も出来ない。車がない私は何も出来ない。だか ら私の人生から親を取り外すことが出来ないんだと思った。出来るだけ早く、取り出したいんだけど。

 さて、今日は時間があった。派遣と派遣の職場見学の間にぽっかり と三時間ほど空いた時間が出来てしまった。どうしようか、 二つ目の会場近くに移動しようか、と思ったその時「献血、ご協力下さーい」声が聞こえた。一回はスルーしてそのまま前を通 った。ああ献血がやっている。私は考えた。 電車に乗る前にICカードにチャージする。この前行かなかった分、今日行けばいいのでは? チャージが完了しました、ICカードが出てくる。いや、でも痛い よ。だって身体に針指すわけだし。左側には改札、右側には献血の お兄さん。でも結局あの時自分を罰せなかったじゃん。AB型、不足しています。お兄さんの持つ看板の文字。ここから三時間どうや って潰すの? 時間あるんだから行けるよ。私は一歩踏み出して、そのまま右に歩みを進めた。「献血ってどこでやってますか?」お兄さんは懇切丁寧に献血ルームの道順を教えてくれた。
 献血は以前、友達に連れられて一度やったことがある。でもあの時は自分の血液型が本当に合っているか確かめるため、という目的があった。だから痛くても仕方がないと割り切れたのだ。
 しかし今回は違う。自分一人の決断で献血ルームにやってきた。痛いかもしれない、貧血になるかもしれない。でもこれは自分への罰だ。今更だけど。そうして検査諸々を受けて(献血の前に一度採血 をするなんて覚えていなかった!)、私は献血をすることになったのだった。
 献血ルームの人たちは親切で丁寧だった。とても痛いと思っていた献血は思っていたほど痛みはなく、四百ミリリットルはあっという間に抜かれた。せめてもっと時間のかかる成分献血にしておくべきだったと後悔した。部屋を出た私はありがとうございましたとお礼と、コ インをもらう。このコインでお菓子か、アイスを選んで下さい。セ ブンティーンアイスでティラミスコーンを選ぶ。
 かくして私は自傷行為をあっという間に終えたのだった。飲み物アイス付きの簡単であっけない自傷行為。これを自傷行為と言っていいのか分からないけれど。こんな気持ちで献血来るなって言われる のかな。分からない。アイスはとても美味しかった。

泣きながら大森靖子

 よく分からないが泣いている。
 私にはよく分からないけれど泣き始めてしまうことがあってしかも それがしばらく続く。一日中続く倦怠感、みたいな。今日は運悪くそんな日で職も決まらないし家に居場所もないし息苦しいけど息抜きの仕方も分からないし友達もいないしただただ泣きながら部屋を片付けている。私の部屋は私みたいに汚い。いらない服が山をつくってそれに躓きながら時々座って泣いてまた片付けての繰り返し。 服は今自分が見てアガるか/アガらないかで残すか捨てるか決めている。ほとんどの服がアガらない。それもそのはず、ほとんど親の顔を見て買ったものばかりだから。親がこれ似合うよと押しつけてきて、それを断ると機嫌が悪くなるから適当にへらへら良いねと言 って、買ってもらって、タンスの肥やしになる。 そんなことばっかり。今の私は、それはおかしなことだと分かるし嫌いとか私には似合わないと言うことが出来る。ようやくだ。ようやく自我を手に入れた私は自分の意思をはっきり言うことが出来る 。好きをゆだねると自分が無くなってしまうから、そこはちゃんとしっかり握ってなきゃダメだなと二十三にもなってようやく理解して実行している、多分。

 何の話をしてたっけ? ええと、最近は大森靖子さんの曲を聴いています。聴き始めたときに遂に私もこのフェーズに突入したか、と思った。サブカル女メーター急上昇の音。ぶっちゃけた話、全然聴いたことなかったし、 勝手に一方的に嫌悪感を抱いていた。椎名林檎に似ていると言われているのを見たから。私のなかで椎名林檎は神様にも等しい存在だ。そんな神に似せようとしている人がいるなんて! 冒涜じゃんと思ったし、そもそも椎名林檎に似ているなら椎名林檎聴けば良くない? ご本尊が一番良いに決まっている。そう思って意識的に遠ざけてい た。食戟のソーマのエンディングも飛ばしてたし。っていうか何言ってるかよく分からなくて怖かったし。
 というわけで大森靖子は私の人生にはいらない! と決めつけて見て見ぬふりをしていた。それがどう出会ったのか、たまたま私のすごく好きな人が大森靖子の死神を良いと言っていたからだ。 私は好きな人の何もかもを知りたいタイプで、そこから何か良いものを吸収してやろうとも思っている。だからそんな好きな人が言うなら、 と聴いてみた。手元のスマホでさくさく調べる。 YouTubeは無料だし。そこであ、結構良いな、と思った。 いや、悪くない、だっけ。どっちでもいいや。 とにかく良いと思ったのに、私の意地がそれを認めようとしなかっ た。良いのに、良いけど、変に粗探しをしてしまう。 そこで一旦終わり。死神って曲は良いのかもしれないけれど大森靖子は好かん。以上。
 そこからまたしばらく私の人生の中から大森靖子の文字が消える。 いや、かすれてうっすらは残っていたかもしれない。しかし大森靖子の音楽を聴くことなく、そのまま時間が過ぎていった。
 そして急にモーニング娘。にハマる。
 きっかけは何もはっきり覚えていないけれどとにかく好き! と思った。最初はプラチナ期の高橋愛さん。高橋愛さんがあまりにもあまりにもかっこよくて可愛くて歌が上手くてダンスも上手くて 、一人で抱えきれずしばらく連絡取ってなかったハロプロ好きだったやつに連絡した。小田さくらさんのプレゼンが送られてきた。コミュニケーション不全でウケる。そいつがかなり熱心に次期高橋愛さんこと小田さくらさんを推していたので、そのまま14とか、 数字のついた最近のモー娘。を見始めた。ハ? みんな歌がメチャ上手いんだが……。私はアイドルだろうと誰だろうと歌が上手い人が好きだ。下手だったらすぐ聴かなくなってしま う。でもモー娘。、歌が上手いし、曲も好き……。ハ? 好きなんだが……。ここから転がって転がって、佐藤優樹さんを好きになる。ハア……佐藤優樹さん……歌が上手いし顔がお綺麗すぎ る……。
 私のモー娘。の知識はいわゆる黄金期で止まっている。今の、現代のモー娘。の解析度を上げていくためどんどん動画を見ていた。私にはいくらでも時間がある。そう、休職中だから。そうしてモー娘 。動画見ていくうちに、関連動画で大森靖子の文字を見つける。最初はスルーしていたけれど何回も、何回も出てくる。しかも謎の感動という煽り文句付き。そこまで言うなら見てやろうじゃん。神様もびっくり何様の上から目線で見てみることにした。どうせ暇だし。
 最初はすぐ閉じた。なんか、怖かったので。迫力、怖。でもまた開いて、少しずつ少しずつ見た。少しずつ、少しずつ見ていくうちに 吸い込まれていった。とどめが最後のさようなら。アカペラでギタ ーも使わずあんなこと出来るのか。人を惹きつけてしまうのか。脱帽した。言葉も出なかった。その勢いのままアップルミュージックでアルバムを落とした。あー、すごい。
 私は音楽に救われた側の人間で、もし音楽がこの世になかったら、と考えては怖くなって考えるのを止めてしまうくらいには音楽が好きだ。何かあったとき、必ず私は音楽を聴く。音楽にも容量用法用途 があるとも思っている。どういうときにどういう音楽を聴くか、 これは大事なことだ。例えば、私はとても元気があるときじゃないとホルモンを聴くことが出来ない。人によるけど、色々音楽を使い分ける場面があるはずだ。
 私は大森靖子の歌を聴いて、酸素ボンベを手に入れた、と思った。 元気がないときに聴ける曲って案外少ない。みんな元気出してー前向いてこーって曲は確かに良いけど、聴くのに体力を使う。 元気が出始めたときに聴くと勢いが出るかもしれないけれど、元気なんてない気力もない最底辺にいるときにはちょっと眩しすぎる。そういう、 真っ暗な部屋でうずくまった時に聴ける音楽だなと思った。聴くと少し、呼吸が楽になる。こういう音楽に出会う頃が出来て、私はとても嬉しい。ちゃんと聴いて全然椎名林檎じゃないとも思った。そのあたりは本当にごめんなさい。ただの私の思い込みと意地でした。
 というわけで真っ暗な部屋で服にうずくまりながら大森靖子を聴いています。だらだら涙を流しながら大森靖子を聴いています。YouTubeでばっか見てごめんね。アップルミュージックで聴き倒すから許して。元気が出たらライブにも行くから。

立ち尽くして夢を見ている

 一番行きたかった会社に落ちてぼーっとしてる。
 正直、ここからどう動いたら良いか分からなくて、そのまま立ち尽くしてる。本当にどうしたら良いんだろう。いけるでしょ!って時とダメだ……の波が激しくてしんどい。きっと正しいのはここで懲りずにどんどん応募して面接して、数打ちゃ当たる方式なんだろうなとは思う。思うけど果たしてそうやったところで本当に採用されるのか? 確証なんかないし実質働いたのは七月初めまでのたった三ヶ月で、そこからずっと休職してて、それで次ちゃんとした会社入れるの? 自分で自分を信じられないし、こういうことを誰に相談したら良いのかも分からない。情けなくて涙が出てきた。残念ながら私には本当に信頼できる友達があまりいなくて、友達らしき人たちにこういうことを話しても話の種にされるんだろうなと思って怖くて出来ない。そもそも、新卒SRもしくはSSRをつかみ取ったその人たちに私の気持ちがわかるのだろうか? 嫉みも嫉妬も込みでそう思う。親は凹んでる暇があったら数打てと真っ当な正論を言ってくる。
 息苦しい。そもそも休職なんかにならなければこんなことにならなかったのにと自分を恨むけれど、恨んだところで時間が戻るわけでもなし。先に進むしかないのだ。でもその先は真っ暗で、数歩先の足元も見えない。
 どうしたらいいんだろうな。私は完全週休二日制祝日休み定時帰宅内勤、奨学金を返して月に一回観劇できるくらいの給料を希望しているのだけれど、その希望すら高いのかな。あー分からない。しんどい。たった一人だけ、私が心の底から信頼している友人がいるのだけれど、こんなこと話したって困らせてしまうだけだし。昔からだれかに相談することが苦手だった。だから一人でこうやってうじうじ悩んでいるし、休職にもなったのだと思う。上手く吐き出すことも人を頼ることも出来ない。完全に自立して一人で生きていくことが出来たら良いのに。どうして出来ないのだろうか。私が弱いからか。
 もうしんどくてしんどくて、こんなにしんどい夜には死にたい生まれて来たくなかったと思ってしまう。どうして生まれてしまったんでしょうね。私は産んでくれなんて頼んでないのに。なんかもっと、他の行きたかった人とか生まれてきたかった人にこの命をあげられたら良いのにと思わずにはいられない。募金ならぬ募命が出来たのなら私はさっさとこの命を突っ込んだのに。
 適正とかも分からなくて、どの仕事を選んだら長続きするのかも分からない。私は適職診断をして芸術家と出るタイプだ。社会不適合者に芸術家の皮を被せようとすな。何が適職なんですかね。教えて欲しい。私が苦もなく出来ることと言えばこうやってひたすら文字を打ち込むことくらいで、じゃあそれを生かした職業って何? ライターとか? なれるのか?なりかたもよく分からん、なれるもんならなりたいけれど。

 

 

 

 


 こんなことつらつら言ってても、私には夢がある。あのね、小説家になりたい。私は生きるのが嫌だし大体死にたいと思っているしここにいるのは自分に死ぬ勇気がないからだと思っているけれど、そんな私にも生きていて良かった、と思う瞬間がある。何か素晴らしいものを体験したとき。映画とか漫画とか演劇とか、小説とか。そういうものを摂取したとき、その一瞬、私は生きていて良かったなあと思う。だから私はそういうものを与えられる人になりたい。与えられる、なんて偉そうだけどそんな偉そうなもんじゃなくて、私の作ったものに触れて、一瞬だけでも、生きていて良かったと思ってもらいたい。この世には私のような人がいるかもしれない。生きてて良かった、そう思える瞬間を一瞬でも多く感じてもらいたい。
 じゃあどうしたらいいか、それには娯楽とかエンタメとか、なくても生きていけるけれどでもあったら人生を豊かにしてくれるものを増やしたら良いのではないか。私はそう考える。
 だから私も、そういうものを作る人側に回りたい。自分が触れてきたものの中で自分に出来るものは何か、そう考えたとき真っ先に小説が思い浮かんだ。一番触れる時間が長かったからかもしれない。自分の考えを文字に起こすのが好きだからかもしれない。そんな夢があったら真っ先にそれに取りかかれよ、偉そうなこと言う暇があったら賞に応募しろとと思われるかもしれないが、私はひとまずこの自分の精神を安定させたい。真っ暗な中じゃ怖くて不安定で、書けるものも書けない。これも言い訳になるのだろうか。うるせえ私の人生だ。私で決める。

 こんなことを書いていても私に職はないし、目の前は真っ暗。でも歩くしかない。時間は進むし私には夢がある。

転活と面接とモー娘。

 早速三日坊主になってて笑っちゃった。やっぱり日記書くとか苦手だけどまあ、書けるときに書くと言うことで。 言いわけタイムです。

 皆さん元気ですか? 誰も見てないだろうけれど、でも私は言います。孤独なので。

 さて、最近は先週金曜と今日月曜に面接に行った。金曜とか緊張しすぎて前日不整脈みたいなの起こしてた。胸のあたりがきゅっきゅってなって、その後胸から顎?あたりがしばらくみぞみぞしてた。 みぞみぞって擬音何? と思うけどそれしか当てはまる言葉が思いつかない。みぞみぞ、みぞみぞ。自分の意思に反して動く身体は怖い。しゃっくりとか、右目の下の痙攣とか。それじゃあ呼吸とか心臓とか内臓系の動き全部そうじゃん! って話なんだけど、そうなんだよ、私はそれも怖い。止まれって思ったら止まってくれたら楽なのにね。そうもいかんから人間の身体 は上手く出来てるんだなと思う。知らんけど。

 閑話休題。約一年ぶりの面接ということでとにかくとにかく緊張した。とにかくネガティブな想像をたくさんした。私は臆病なんだ。 どうして一年未満で転職しようと思ったの? それで社会人生活やっていけるの? そんなんじゃどこいってもだめだよ。エトセトラエトセトラ。私の中の面接官(仮)がとにかく私を責め立てる。それに対して私はハイスミマセンソウデスネと死にそうになりながら答える。 もう嫌だどうしてこんな苦痛を味わう必要があるんだ。とか思いながら前日は寝た。あと生活がひっちゃかめっちゃかになっているの で単純に早起きするのが苦痛だった。

 結論から言うと、そんな怖い面接官は私の想像の中だけだった。今のところ。私を責め立てることは一切なかったし、ゆったりと話を聞いてくれた。穏やかで優しい人たちだった。私の運がとっても良いだけなのかもしれないけれど。一人の方は本当に嬉しい言葉を下さって 、その言葉をいただけて、私は転職活動を始めて良かったと思った 。あまりに嬉しいから内緒です。いや、 そこに受かったら書くかも……。

 私は今の職とは全く違う職種業種を受けているので未経験だと弱いかなと引け目に思っているけれど、会社によってはあえて新しい人を入れたい! と考えているところもあるのだと、実際動いてみて分かった。だからそんなに卑屈になる必要もないのかなと思った。今日は集団面接だったけど、 あんまり緊張しなかったし。集団って言ってもたった二人だったけど。でも転職の面接ってあんまり緊張しないし、うわ、とかも思わない。だって、隣にいる人とは経験も経歴も全く違うから。違うけれど会社が私と呼んだということは、全然引け目を感じる必要がないのだ。だって、立っている位置が違う。

 今までの新卒採用、何が原因で緊張していたのか、ようやく今更になって分かった。自分は隣の人より劣っていると思いがちだったからだ。 年も同じ、大学は違うけれど「大学」 という同じ機関には通っている、同じ髪型、同じような志望動機……。 同じものが多すぎる。そこで個性を出せれば勝ちでしょ! 上手く言えたら勝ちでしょ! と思うけれどそれが上手く出来ないから私は辛かったし、勝手に腐っていた。同じはずなのに、同じ四年間という期間なのに、 隣の人とは違いすぎる、そう打ちのめされていた。

 でも転職活動をして、私が開き直ったと思うのもあるかもしれないけれど、違っても全然気にならない。だって年も働いている期間も 違えばそりゃあ違って当然だ。それでも私を面接に呼んだと言うことは面接に呼ぼうと思った何かしらの思いがあるわけで、少しは採用しようかなという気持ちを持ってもらえたのだろう。そう思うと全然劣等感なんて感じないし感じる必要がない。あと若いから青臭いような志望動機を言っても許される(気がする)。だから私は、 結果論、というかなし崩し? かもしれないけれど、転職活動を始めてみて良かったなあと思った 。少なくともあの場所で死にたい死にたいと泣きわめき続けるよりも。

 

 

 ってこんな偉そうなこと書いたけど私、面接がとっても苦手で、苦手なくせに行ったら本番何とかなるんじゃない? って面接練習サボり続けてただめなやつなんだよね。新卒の時もほぼぶっつけだった気がする。いや、ちょっとは練習したけど。でも 隣に負けられないと思うと頭真っ白になっちゃって。

 それを防ぐために今回は台本を結構用意して、準備にもそこそこ時間をかけた。そもそも私があまり練習しなかったのってただの変な プライドで、「 面接は素のままの自分で勝負しなきゃダメに決まってっしょ!」っ て気持ちと「今でダメだし本番緊張するけど、でも次は大丈夫っしょ!」って謎の根拠を持ってたせいなんですよね。今考えてもダメだと思う。変なプライドは本当にダメ。結果は惨敗、 内定も現職の一社だけ。

 じゃあどうしてこう準備するようになったかって、道重さゆみさん のおかげなんですよね。道重さゆみさん。知ってますか? 前モーニング娘。の偉大なるリーダー、とってもとってもチャーミ ングでキュートな道重さゆみさん。そんな道重さゆみさんがリーダ ーになったとき、こんなことを言ってたんですよ。

「私はライブ前に円陣組むときとかもその場で上手く言うことが出 来ない。だから前日に考えてから行く。明日の段取りとか指示も、 全部考えてから現場に行く。最初はそれをどうして前のリーダーた ちみたいにその場で出来ないんだろうと思ってたけど、 でも自分はこういうタイプなんだ、と思ってから、 その事について考えるのをやめた。私は前日からちゃんと考える」

 って。すごくないですか。上のは要約だから少し違う部分もあるか もしれない(あったらごめんなさい)。でも道重さゆみさんは本当にこういうことを言っていたんですよ。何がすごいって、 自分はこういうタイプなんだって受け入れて、それを実行している ところがすごいですよね。どうして自分は出来ないんだって周りと比べて自分を卑下し続けない。自分のやり方を模索してすぐにそれを実行している。素晴らしい。自分は自分なんだと思える強さ。最初その話を聞いたとき本当に感動した。自分の怠惰を反省した。その結果良い感じになったから本当に、本当にありがとう道重さゆみさん。いつまでもかわいいでいてください。あなたのかわいいは光です。本当にありがとうございます。ソロも楽しみです。

 


 何の話だった? とにかく最後は道重さゆみさんフォーエバーで話を閉めようと思い ます。ラララのピピピ、いつ聴いても元気が出ます。面接の前にモー娘。の曲聴いてテンション上げてます。強い女の歌でいつも元気もらってます。ありがとうございます。

幕間

  母親が明日から世間一般の人は三連休だ、と言っていた。母親は毎日365日働いているので、世間一般の人のように三連休はない。

  かたや私はもう90連休くらいになるので、世間一般の人でもないし、そもそもその話をされなければ三連休だということも知らなかった。カレンダーを見ない日々が続いている。人生バグると夏休みが処方されるんだなぁと思っていたけれど、もう夏休みの時期も終わり、秋休みに突入しようとしている。しかもこの休みには終わりがない。私が動かなければ、転職先が決まらなければ終わらない。終わりにすることが出来るだろうか、と思いながら91連休目を過ごしている。

転活の休息

 今日はでろでろに泣いて泣いてそのまま溶けてしまいそうだったので、転職に関することをお休みした。休養日だ。こう書くととても簡単そうに思えるかもしれないが昼過ぎまでめちゃめちゃに泣き、夕方まで何もしない罪悪感に苛まれ、夜になってようやく、今日は休み! と自分に許可を出すことが出来た。だから何だって話なんですけど。はい。


 休養日だ、と言うことで本を読んだ。山崎ナオコーラさんの「偽姉妹」。

偽姉妹 (単行本)

偽姉妹 (単行本)

  風呂に入るのも一番最後だったから浴槽にのんびり浸かって足を伸ばして、時折浴槽のへりに座って、また浸かって、の繰り返し。気が付いたら最後まで読んでいた。読み口の良い文体だなと思う。ナオコーラさんの小説は。取っ付きやすくて、優しい。
 読んだ感想はただ一つ。いいなあと思った。私は一人っ子だから兄弟がいない。もちろん姉妹もいない。だから両親以外に血の繋がっている、年齢が比較的近い人たち、がいる友人をいつも羨ましく思っていた。いいなあ。そう言うと決まって一人っ子だから大切にされるでしょ、と言われるけれど、別に大切にして欲しくないのだ。大切にして欲しくないという言い方は傲慢かもしれないけれど、大切に大切に、箱の中に閉じ込められるような感覚は物心ついた頃から二十歳を過ぎた今でも続いていて、非常に息苦しい。というか、両親と自分だけが同じ空間に閉じ込められたらそれはそれは息苦しいよ。両方から責められたら感情の行き場がなくなるし。私は物に当たることしか出来なかったし。息苦しすぎて大学は入るまでずっと良い子でいたら自我の芽生えが遅くなったよ。自分を押し殺して、親にいい顔見せて自分のやりたいことより親が喜ぶような物を選んで。だから私が本当に何が好きなのか、分かるまで随分時間がかかった。いや、今でも曖昧かもしれない。

 閑話休題。偽姉妹、とっても良い生き方だと思う。とっても羨ましくなっちゃった。本当にこういう制度が出来たら良いのに。
 私にはすごく、すごくすごく好きな女の子がいる。本当に好きだからこうやって姉妹になってしまいたい。姉妹って言うか、双子になりたい。その子を姉、と思うと私はきっとすごく甘えちゃうし、じゃあ私が姉って言うとそんな頼りになるようなことが出来なさそうだから。姉とか妹とか決めずに、双子ってことで。同い年だし良いんじゃないかな。
 彼女が私のことをどう思っているのかあんまり分かんないんだけど、私は彼女のことが本当に好きで、何かあったら彼女に真っ先に話したいと思うし、もし彼女に何かあったら真っ先に話を聞きたいと思う。なんていうか、書き表せないんだけど、私は彼女の好きなところが沢山ある。すごく頭が良いところとか、集中力もすごいとか、努力家だとか、あまり有名でないけれどとても面白い漫画を沢山知っているところとか、私が彼女の家に行くと私が読みたいと思っていた本が沢山あるからつい喋るよりも本を読んでしまうのだけれど、彼女はそれを気にせずそのまま放っておいてくれるところとか、本当に沢山ある。書き切れないところもわざと書いてないことも沢山ある。えへへ、そういうのは私だけが知っていれば良いんだ。
 でも私が彼女を大好きでも、私が彼女を一番に支えることは出来ないのだろうなとも思っていて、彼女には彼氏がいるからきっとその人が支えるのだろうなと思うとなんだかムカつく。ポッと出の彼氏が彼女の何を、とも思うし、私より浅い年数でさっと彼女の一番大切な人という場所に座り込んでしまうのもムカつく。こちとら高校生の頃からだからもう八年くらいの付き合いになるのに、ポッっと出のお前が……と会ったこともない彼女の彼氏に怒りを感じている。私が彼女とで会えなかった十五年は諦めるから、これから残り六十年? ずっと彼女に付きまとってやるからな、と私は思っているけれどお前はどうなんだ。え? 暫定的に彼女の一番大事な人ポジションに座っている彼氏さんよぉ! ……って、何の話してたんだっけ。えーっと。
 とにかく今のままじゃ私は一友人としてほどよい距離感でしか彼女と付き合えないからそれならいっそ偽姉妹になってずっと姉妹として彼女の近くにいたいなあと思う。こういう関係を結んだところで、解消されないという保証もないし、彼女が結婚してどこかに行ってしまうかもしれないけれど、まあ、それはそれでいいのかもしれない。彼女と自分が姉妹であったという思い出は残るわけだし。というか今もし彼女が結婚したら親族よりも誰よりも泣く自信がある。そんな私が彼女の姉妹じゃないなんて、おかしなことじゃありません? ねえ、私たち、姉妹になりませんか。

早速死にそうな転活

 転職のため自己分析をしてみようと前の仕事であった辛いことをつらつらと書き出していたら、めちゃめちゃに泣いてしまった。過呼吸の一歩手前のやつにもなった。喉が渇いて辛い。酸素不足で頭ぼおっとするし。すぐそこにお茶がなかったら倒れてたかもしれない。あ ーでも倒れた方が良かったかも。その方がどれだけ辛いか伝わるし。どうしてだよ。どうして働きたいって意思があるの にこんな風になっちゃったんだよ。辛いし、すごくショック。 働くことが怖い。
 母親に泣いているところを見られたので説明すると、職場でそんなことがあっても、でもあなたも悪かったんでしょと言われる。私が悪かったら仕事のこと思い出す度に過呼吸になっても良いのかよ。 つーか私そんなに悪くないわ。詳しいことは書かないけれど。また泣くの嫌だし。
 母親は適応障害を気合いが足りないと言う人だ。鬱病を甘えという人だ。そりゃあ理解できないよな。今の私の状況なんて。 どれだけ転職するのが怖くて、どれだけ今が辛いか。 分かんねえよな。分からない人に、そもそも理解しようとしていない人に説明するのは難しいし、ほぼ不可能のような気がする。だって分からないし理解する気もないんだから。理解する気があったらとっくに適応障害は気合いが足りんだとか、そういう考え無くしてるはずだし 。娘がこういう病状で、と言った時にも薬は飲んだのか飲んでないのか、そればかり気にする親だったし。母曰く、薬を飲んだら取り返しが付かないらしい。そんな理解不足知識不足時代遅れがあるかよ。私は母と話すのを、殆ど諦めている。


 そうだね大変だね辛いねと相槌を打ってもらうことがどれだけ難しいか。どうしてあなたが悪いになり、そんな些細なことでになり、 私なんてもっとと不幸自慢になるのか。結局、自分の辛さは自分でしか分からない。他の人と共有なんて出来ない。しっかり共有が出来たらきっと、比喩表現なんかももうちょっと少なかっただろうし。この胸に居座る辛さ、真っ正面から投げてやりたい。投げれるもんならとっくに投げてた。この辛さ味わってみろよ。そしたら私も、あなたが悪いんでしょって言ってやるから。